堺ビッグボーイズスポーツビジョン講演 2022年2月
 講演後に届いた質問に対する回答

Q.1 視力を下げないためにはどうすればいいですか
A.視力低下として一般に多いのは近視や近視系乱視での視力低下ですが、その場合は、講演の中で簡単なものをひとつ紹介しました。一時的な筋肉疲労で落ちている場合の方法として100均メガネで実験しましたね。

また、手元を見るときの緊張を緩めるメガネの使用や、スマホをはじめ近くを見るときの目からの距離、見続ける時間などが視力低下に影響します。近くを見るときのストレスを軽減するプロテクショングラス(当店造語)を使うのも効果的です。

Q.2 近視が治るようなトレーニングを教えてください
A.近視回復のトレーニングについては、トレーニングと思わないほうが良いでしょう。世間で知られている視力回復トレーニングなどは、ほとんどが一時的な筋肉疲労で低下している僅かな人だけ当てはまり、大多数の人には効果が出ていません。

講演でお伝えした、眼球の形の変形に入ると回復するのは難しくなります。ただし
Q1に書いた内容で進行の速度を緩めたり近視度数が軽くなる可能性があります。


Q.3 目が良くなるトレーニングを
具体的に教えて頂きたいです
A.眼の何が良くなりたいかによります。視力?見方?どちらも講演で話したことがヒントになります。
視力が良くなる可能性のひとつとして
Q.1の回答の通り簡単に試す実験をしましたね。適正なメガネでしっかり対策したい場合はご相談ください。

眼の使い方、見方が良くなる方法については奥が深いので伝えきれませんでしたが、まずは検査や講演時に体験してもらった、眼球運動やボールの見方を試してみることでしょう。

眼の動きと心身の一致を難なくこなせることが第一歩、
次に野球の様々なトレーニングの中に眼を組み込んでいくこと、
そして日常がトレーニングになる工夫。
例えば、注意をめぐらしながら街を歩いたり、授業中の姿勢をバッターボックスとリンクする、など。それらを実践した後に出てくる課題があると思います。その課題をクリアし、また課題を見つけてクリアする、というステップアップにより眼の能力が高まります。


Q.4 目を上手く動かせるようになるには
どのようなことをすればいいのでしょうか?
A.チーム検査や講演のときに行った眼球運動の基本形(自主的に動かす=ストレッチ)と、他者が動かしたものを追跡する(予期せぬ動きに対応)運動を、まずは自然体でこなせるようにしてください。
眼の動きだけではなく、体の動きや重心、見る意識とのかかわりを感じながら整えることで、自身の眼の動きをコントロールすることができるようになります。

講演のときにもお伝えしましたように、眼を動かさないで見る見方も必要です。

トレーニングで眼の動きを良くすることも大切ですが、野球や日常生活で自分の眼がどのような働きをしているか見直し、悪い癖がついていそうな内容(スマホを見る時間や距離、外を歩くときの眼の注意の払い方など) を見直すことでも眼の動きは良くなります。


Q.5 目が良い人が眼鏡をかけると
目が悪くなると聞いたのですが本当ですか?
A.眼が良いというのは視力のことでしょうか。また、メガネはどういうメガネをイメージしていますか?

一般的に昔から間違った解釈をされているものとして ・視力の良い人が近視のメガネをかけると視力が悪くなる? 視力の良い人が老眼鏡をかけると老眼が進む (老眼が進むのは悪いことではないのですが悪いと思っている人も多いので)メガネで悪くなるのか? というものがあります。これらは何を良いとするか悪いとするかで、YESとも言えるしNOとも言えます。

基本は、遠くがハッキリ見える状態で近い距離(手元)を見ると近視になりやすい、とういことです。

そもそも視力が良い人は近視のメガネをかける必要はありませんが、一時的な視力低下で近視のコンタクトやメガネを作ってしまい、それをかけると確かに視力は落ちやすくなります。

近視の人が遠くが見えるメガネやコンタクトのままで手元を見ても視力は落ちやすくなります。

遠視の人は、遠視のメガネをかけたほうが「見方」や体の健康には良い影響があります。

講演中に実験したように、視力低下を予防するメガネもあります。←近くを見るストレスを抜くメガネの場合、メガネをかけたら良い目になる、ということになります。 

メガネには、遠視、近視、乱視、老眼など様々なタイプがあり
メガネ=近視(視力が低い人がかけるもの)といういう概念を一度とりはらい「良い目」について今一度見直すことをお薦めします。


Q.6 外の景色を見ると視力が回復すると
聞いたことがあるのですけど、本当なんですか?
A.外の景色=遠くに眼を向ける、ということでしたら良いことです。よく、緑を見ると・・・とも言わますが同じことです。

遠くを見るときも、眼の力を入れて点を睨むのではなく眺める見方のほうが緊張がほぐれます。視力が回復すると言い切ることはできません。

一時的な眼の筋肉疲労で視力が少し落ちた場合は、スマホや本など手元を見ることを辞めしばらく遠くを眺めることで、筋肉に緩みしろがある場合は戻ることがあります。


Q.7 眼球運動でグラグラするのは、ダメなことなんですか?
A.グラグラするのは体のことを指していると思うのですが、どの部分でしょうか?脚、腰、上半身など、どの部分がグラグラするのか、そのグラグラは悪いものなのか良い揺れなのかによって回答が違ってきます。

講演でお伝えした通り、体は眼の動きに引っ張られます。体に怖さがあってグラグラしている場合は、見ようとしたとき体が思い通りに動かないということになります。また、眼の動きが悪いと、目標を見ようとしたとき顔の向きや姿勢に無理がかかります。例えばフライを追うとき、上に眼が動きにくい人は顔や上半身を向けにいくため足元が浮かされたり、走り方が悪くなったり、スピードが落ちたりと安定しません。
バッティングでも、フォームとしては最良のものがあるけれど、眼の動きが悪いためにそのフォームをとることができない、といったものです。

これらがダメなことかどうかは自分で判断しましょう。理解しにくいようでしたらご連絡ください。


Q.8 どうして目という個体が脳と繋がったのかが質問です。
A.眼が脳とつながったというより、脳が進化して眼になったと言われています。



Q.9 最近忙しくなってきて寝るのが遅くなってきているの
ですが極力早く寝た方が目が疲れないですか?
A.眼も筋肉で動きますので、体と同じく休ませるという意味で早く寝た方が眼も疲れません。

ただし
眼の癖や心配事などで、眼を閉じているときも力が入っている場合があります。眠るとき、遠くを眺める気持ちで楽しいこをと思い浮かべながら眠ると眼の筋肉も解放されやすくなります。


Q.10 寝ても目の奥が疲れる時は、どうすれば良いですか?
A.何故疲れているのか、詳しく調べる必要があります。学習やスマホで近い距離を見過ぎたときに疲れが取れないのか、眼の中のトラブルなのか、など。症状が強い場合は専門家を訪ねてください。

また、
Q9に書いたの内容も参考になると思います。



Q.11 目が疲れた時の目のトレーニングとかはありますか?
A.なぜ疲労しているのかを調べた上で対処する方が良いでしょう。疲労の原因によりますが、トレーニングというよりは、休めたり緩めたりする方が効果があるかもしれまん。Q.9の睡眠もひとつです。

近い距離の小さい範囲を見続けて疲労している場合は、遠くを見ながらゆっくり眼を動かしてストレッチするのもひとつの方法です。また、近い距離を見るときの眼の筋肉ストレスを減らすプロテクショングラスを使うのも効果的です。

近年は眼精疲労の人が増え、グッズ目薬サプリなどが多く販売されていますが、それらは根本解決にはならないものが多いのも現状です。眼の疲れの多くは手元を見続けるストレスからきています。また、遠くを見ていたとしても、眼に力を込め狭く絞り込んだ見方をしていると疲労が強くなります。その場合は見方を変える必要があります。


Q.12 目の乾燥を防ぐにはどうすれば良いです
A.一般的には、瞬きをする、目薬を使う、と言われています。しかし、瞬きをすると集中力が途切れるため瞬きしない癖がついている人が増えています。

瞬きがしやすいメガネを使うのが効果的です。近視のメガネはもちろん、視力が良くても手元を見るときのメガネ、コンタクトレンズの上から使うメガネもあります。 
このメガネを作製することが可能な店は限られています。必要になった場合はご相談ください。


Q.13 温めた濡れたタオルで目を温めてもいいですか?
A.近年は蒸しタオル効果を持たせた市販アイマスクなども出ています。それと同じようなことですので適度で心地良い温度でしたらしたら構わないでしょう。体の冷えもそうですが、温めることと健康はつながりがあります。ただし、灼熱感がある場合は眼科を訪ねてください。


Q.14 薬を飲んで解決するのはありですか?
A.何に対する解決でしょうか?眼精疲労でしょうか?
薬の場合、市販薬のパッケージに書かれていることを守って対応してください。 眼の疲れや痛みについては、症状が強い場合は眼科で相談してください。

眼科の診断で題がないようでしたら、今回の質問Q.1〜12までの回答の中にヒントになる部分があると思います。